20世紀ジャズ名盤の全て

スイングジャーナル・リーダース・プロデュース~マイルス・フェイバリット・ソングス/ドリーム・セッション’96 -1995年

『スイングジャーナル』誌上で、読者公募されたメンバーと企画とともに人気の高かったミュージシャンとリクエストの多かった楽曲の収録を実現させた、夢のアルバム。(CDジャーナルより)

【収録曲】
01 AUTUMN LEAVES
02 SO WHAT
03 ALL BLUES
04 I THOUGHT ABOUT YOU
05 ‘ROUND MIDNIGHT
06 DAVIS
07 MY FUNNY VALENTINE
08 DEAR OLD STOCKHOLM

【演奏者】
エディ・ヘンダーソン,ロイ・ハーグローブ,ニコラス・ペイトン(TP) ベニー・ゴルソン(TS) グローバー・ワシントンJr.(SS) ジョージ・コールマン(TS) ジョー・ロック(VIB) ジャッキー・バイヤード(P) ロン・カーター(B) エド・シグペン(DS)

【録音】
1995年11月

スピリット・オブ・ザ・モーメント~ライブ・アット・ザ・ビレッジ・バンガード/ジョシュア・レッドマン -1995年

ジョシュアがカルテットを率いてクラブ出演したときの記録。勢いのあるプレイが見事だ。グループも乗りに乗っている。上り調子にあるミュージシャンとグループの良さがすべて表現されているようだ。初回プレスのみ1曲ボーナス・トラックが付く。(CDジャーナルより)

【収録曲】
[Disc 1]
01 ジグ・ア・ジャグ
02 マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ
03 カウント・ミー・アウト
04 セカンド・スノー
05 リメンバー
06 ダイアログ
07 セント・トーマス
[Disc 2]
01 ハーブス・アンド・ルーツ
02 ウェイト・ノー・ロンガー
03 ネヴァーエンド
04 ジャスト・イン・タイム
05 マウント・ジオン
06 スラップスティック
07 リリック
[Disc 3]
我が心のジョージア

【演奏者】
ジョシュア・レッドマン(sax)ピーター・マーティン(p)クリス・トーマス(b)ブライアン・ブレイド(ds)

【録音】
1995年3月

鬼才トリスターノ/レニー・トリスターノ -1950年代

クール・ジャズの最高峰として知られるレニー・トリスターノ。1955年録音の本作は、彼の魅力を最大限に活かすとともに、クール・ジャズの歴史的名盤としても名高い作品だ。後半のリー・コニッツとの共演も特筆ものだ。(CDジャーナルより)

【収録曲】
01 LINE UP
02 REQUIEM
03 TURKISH MAMBO
04 EAST THIRTY-SECOND
05 THESE FOOLISH THINGS
06 YOU GO TO MY HEAD
07 IF I HAD YOU
08 GHOST OF A CHANCE
09 ALL THE THINGS YOU ARE

【演奏】
レニー・トリスターノ(P) (1)~(4)ピーター・インド(B) ジェフ・モートン(DS) (5)~(9)リー・コニッツ(AS) ジーン・ラミー(B) アート・テイラー(DS)

【録音】
(1)~(4)1955年 (5)~(9)1955年6月

エイプリル・イン・パリ/カウント・ベイジー -1995年

カウント・ベイシー・オーケストラの作品群の中でも人気の高い1950年代のヴァーヴ録音盤。“ワンモアタイム”の掛け声で繰り返し演奏される「エイプリル・イン・パリ」は、単純明快なノリの良さでエヴァーグリーンな魅力を放つ。(CDジャーナルより)

【収録曲】
01 APRIL IN PARIS
02 CORNER POCKET
03 DID’N YOU
04 SWEETY CAKES
05 MAGIC
06 SHINY STOCKINGS
07 WHAT AM I HEAR FOR
08 MIDGETS
09 MAMBO INN
10 DINNER WITH FRIENDS

【演奏】
カウント・ベイシー(P,指揮) ルノー・ジョーンズ,サド・ジョーンズ,ジョー・ニューマン,ウェンデル・カレイ(TP) ベニー・パウエル.ヘンリー・コーカー,ビル・ヒューズ(TB) マーシャル・ロイヤル,ビル・グラハム(AS) フランク・フォスター,フランク・ウェス(TS) チャーリー・フォークス(BRS) フレディ・グリーン(G) エディ・ジョーンズ(B) ソニー・ペイン(DS) ホセ・マングァル,ウバルド・ニエト(PERC)

【録音】
1955年7月,1956年1月

ブラッド・オン・ザ・フィールズ/ウィントン・マルサリス&リンカーン・センター・ジャズ・オーケストラ -1995年

ピューリツァー賞を受賞した,ウィントンの超問題作3枚組。アメリカという国と黒人たちとの歴史を音楽で描いた一大音楽詩だ。ジャズの伝統を基本にしながら,ウィントンの音楽芸術がここに集約された,大作であり問題作であり,聴き応えのある作品である。★
— 内容(「CDジャーナル」データベースより)

【収録曲】
Disc 1
1. Calling the Indians Out
2. Move Over
3. You Don’t Hear No Drums
4. The Market Place
5. Soul for Sale
6. Plantation Coffle March
7. Work Song (Blood on the Fields)
Disc 2
1. Lady’s Lament
2. Flying High
3. Oh We Have a Friend in Jesus
4. God Don’t Like Ugly
5. Juba and a O’Brown Squaw
6. Follow the Drinking Gourd
7. My Soul Fell Down
8. Forty Lashes
9. What a Fool I’ve Been
10. Back to Basics
Disc 3
1. I Hold Out My Hand
2. Look and See
3. The Sun Is Gonna Shine
4. Will the Sun Come Out?
5. The Sun Is Gonna Shine
6. Chant to Call the Indians Out
7. Calling the Indians Out
8. Follow the Drinking Gourd
9. Freedom Is in the Trying
10. Due North

【演奏者】
ウィントン・マルサリス(tp),リンカーン・センター・ジャズ・オーケストラ

【録音】
January 22–25, 1995

シェイズ・オブ・ブルー/ V.A. -1995年

名門ブルーノートのヒット曲を、新旧の有名ミュージシャンによる新解釈で楽しめる興味深い作品。主流派のみならず、現代最先端のヒップホップの演奏も多数あり、かなり混沌とした内容であるが、これも今という時代を如実に反映した仕上がりなのだろう。

トラックリスト

01処女航海 (ダイアン・リーヴス、ジェリ・アレン)
02アリゲーター・ブーガルー (大西順子、フレディ・ハバード、K.C.B.)
03リカード・ボサノヴァ (ゴンサロ・ルバルカバ)
04エヴィデンス (ロン・カーター、T.S.モンク)
05ブルー・トレイン (グレッグ・オズビー)
06ジェリコの戦い (カサンドラ・ウィルソン、ロン・カーター)
07ソング・フォー・マイ・ファザー (リニー・ロスネス)
08ウン・ポコ・ローコ (ジャッキー・テラソン)
09トム・サム (ジョン・スコフィールド)
10マン・フロム・タンガニーカ (カート・エリング)
11クール・ストラッティン (トゥッカ・ヨーツ、日野皓正)
12ウナ・マス (イリアーヌ)
13ハム・ドラム・ブルース (ホリー・コール、ジャヴォン・ジャクソン)
14ザ・サイドワインダー (リチャード・エリオット、ベニー・グリーン、トゥッカ・ヨーツ)

クワイエット・タイム/ダイアン・リーヴス -1990年代

どんな素材も歌いこなすヴァーサタイルな面がありながら、存左感はジャズそのものというリーヴスの魅力が詰まった秀作。スリリングに歌いあげる(1)、研ぎ澄まされた美しさの(6)、祈るように表現する(7)、涼風のようにさわやかな(8)など聴きどころがいっぱいだ。

トラックリスト

01ハロー
02カムズ・ラヴ
03スマイル
04ジャイヴ・サンバ
05カントリー・プリーチャー
06ディトゥアー・アヘッド
07イェマンジャ/サーガソ・マー
08ナイン
09センチメンタル・ムード
10ホェン・モーニング・カムズ
11ボス・サイズ・ナウ
12シング・マイ・ハート

演奏

ダイアン・リーヴス(vo)ジョシュア・レッドマン(ts)ロイ・ハーグローヴ(tp)ヒューバート・ロウズ(fl)ジャッキー・テラソン(p)ケヴィン・ユーバンクス(g)エヴァレット・ハープ(as)アイアート・モレイラ(perc)テリ・リン・キャリントン(ds)ジョージ・デューク(p,key)他

インフィニティ/マッコイ・タイナー・トリオ・フィーチャリング・マイケル・ブレッカー -1995年

新生インパルス第1弾として登場したベテラン・ピアニスト、マッコイ・タイナー会心の1枚。長い楽歴の中でも特筆すべき名盤であろう。ゲストにブレッカーを迎え、往年のコルトレーン・カルテットを彷佛とさせるスリリングな快演を次々と繰り広げる。

トラックリスト

01フライング・ハイ
02アイ・ミーン・ユー
03ホェア・イズ・ラヴ
04チェンジズ
05ブルース・ストライド
06ハッピー・デイズ
07インプレッションズ
08メロウ・マイナー
09グッド・モーニング・ハートエイク

演奏

マッコイ・タイナー(p)マイケル・ブレッカー(ts)エイヴリー・シャープ(b)アーロン・スコット(ds)(1)(6)ヴァルティノ・アナスタシオ(コンガ,perc)

テスティモーニアル/カール・アレン -1990年代

これまでの日本制作とは大ちがい。アトランティックと契約したドラマー、カール・アレンの第2弾だ。サイラスのオルガン、ニコラスのペットもいい。日本人がナメられてたというより、ワールド・デビューという出世が、真の実力を引き出したのである。

トラックリスト

01カム・サンデイ
02ホーリー・ランド
03ザ・メッセージ
04フット・パッティン
05テスティモーニアル
06ザ・サクリファイス
07ザ・プレゼンス・オブ・ドクター・B
08レラティヴィティ
09ストアフロント・リヴァイヴァル
10チューズデイ・ナイト・プレイヤー・ミーティング
11ダーク・アンド・ラヴリィ
12ア・シティ・コールド・ヘヴン
13リトル・ジョーダン

演奏

カール・アレン(ds)ヴィンセント・ハーリング(sax)ニコラス・ペイトン(tp)マーク・ホイットフィールド(g)サイラス・チェスナット(p,og)クリスチャン・マクブライド(b)他

トーン・ダイアリング/オーネット・コールマン&プライムタイム -1995年

おやっ、このとっつきやすさは何だ。ヴァーヴ傘下、自己のハーモロディック・レーベル第1弾は、ずいぶん洗練された!? ヒップホップ、タブラなどを導入。オーネットでありながら難解なオーネットを意識させず、開放感をおぼえる。感度の広い音楽だ。

トラックリスト

01ストリート・ブルース
02サーチ・フォー・ライフ
03グアダルプ
04バッハ:プレリュード
05サウンド・イズ・エヴリホェア
06ミゲルズ・フォーチュン
07ラ・カペラ
08オーク
09イフ・アイ・ニュー・アズ・マッチ・アバウト・ユー (アズ・ユー・ノウ・アバウト・ミー)
10ホェン・ウィル・アイ・シー・ユー・アゲイン
11キャサリン・グレイ
12バダル
13トーン・ダイヤリング
14ファミリー・リユニオン
15ローカル・インスティンクト
16イン・ヤン

演奏

オーネット・コールマン(sax,vn,tp)バダル・ロイ(タブラ,perc)アル・マクダウェル,ブラッドリー・ジョーンズ(b)ケン・ヴェッセル,クリス・ローゼンバーグ(g)デイヴ・ブライアント(key)デナード・コールマン(ds)

ホワットエバー・イット・テイクス/ラリー・ゴールディングス -1990年代

売れっ子オルガン・プレイヤーになってしまった彼の、ワーナー移籍第1弾。メシオ・パーカー、デヴィッド・サンボーン、ジョシュア・レッドマンなどといった豪華ゲストを向こうに回し、ファンキーでキレのいいオルガン・ソロを聴かせてくれている。

トラックリスト

01BIG BROTHER
02IF YOU WANT ME TO STAY
03WILLOW WEEP FOR ME
04BOOGIE ON REGGAE WOMAN
05THAT’S ENOUGH
06WRAPPIN’ IT UP
07SLO – BOAT
08UP FOR AIR
09PRAYER
10YIPES!

演奏

ラリー・ゴールディングス(KEY) ピーター・バーンスタイン(G) ビル・スチュワート(DS) メイシオ・パーカー,デヴィッド・サンボーン(AS) ジョシュア・レッドマン(TS) 他

テイルズ/マーカス・ミラー -1990年代

『ザ・キング・イズ・ゴーン』に続くリーダー作。過去に目を配り(レスター、ビリー、パーカー、マイルスらの肉声をコラージュ)、それでいてヒップホップを絡めた当時の最新サウンドで勝負する手腕は、お見事。ベース・ソロもたっぷり楽しめる。

トラックリスト

01ザ・ブルース
02テイルズ
03エリック
04トゥルー・ジェミニズ
05ラッシュ・オーヴァー
06ランニング・スルー・マイ・ドリームス (インターリュード)
07エチオピア
08奇妙な果実
09メドレー:愛の国~涙のかたすみで
10ブラジリアン・ライム
11フォエヴァーモア
12インファチュエイション
13テイルズ (リプライズ)
14カム・トゥゲザー

演奏

マーカス・ミラー(b,key,b-cl,g)バッチェス・スチュワート(tp)ケニー・ギャレット(as)バーナード・ライト(key)ディーン・ブラウン(g)プージー・ベル,レニー・ホワイト(ds)他

ハイ・ライフ/ウエイン・ショーター -1990年代

『ジョイ・ライダー』以来7年ぶりに発表した本作、プロデュースはマーカス・ミラー。元リヴィング・カラーのドラマー、ウィル・カルホーンの叩き出すファンク・リズムに乗って悠然とソロをとるウェイン。時にウェザー・リポートをほうふつとさせる。

トラックリスト

01チルドレン・オブ・ザ・ナイト
02アット・ザ・フェア
03マヤ
04オン・ザ・ミルキー・ウェイ・エクスプレス
05パンドラ・アウェイクンド
06ヴァーゴ・ライジング
07ハイ・ライフ
08ミッドナイト・イン・カルロッタズ・ヘア
09ブラック・スワン (スーザン・ポートリン・ロメオの記念に)

演奏

ウェイン・ショーター(ts,ss)マーカス・ミラー(b)デヴィッド・ギルモア(g)ウィル・カルホーン,テリ・リン・キャリントン(ds)アイアート・モレイラ,レニー・カストロ(perc)他

ディア・オールド・ストックホルム/ハリー・アレン -1990年代

スインギーなプレイに真価を発揮するアレンの本邦デビュー作。ドラムレスのカルテットによる演奏はレスター・ヤングやスタン・ゲッツを彷佛とさせるもので、大人のジャズの味わいを強く感じさせる。脇役のピザレリもツボを得たプレイで好サポート。

トラックリスト

01ペニーズ・フロム・ヘヴン
02ディア・オールド・ストックホルム
03P.タウン~ユーアー・ドライヴィング・ミー・クレイジー
04アーリー・オータム
05幸福になりたい
06ディーズ・フーリッシュ・シングス
07ブルー・ルウ
08ボディ・アンド・ソウル
09サンデイ
10ドッツ・チーズケーキ
11ホェン・ハリー・メット・マーティン
12ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス
13ライムハウス・ブルース

演奏

ハリー・アレン(ts)ジョン・ピザレリ(g)レイ・ケネディ(p)マーティン・ピザレリ(b)

ナンバー2 エクスプレス/クリスチャン・マクブライド -1990年代

CHRISTIAN MCBRIDE / クリスチャン・マクブライド / ナンバー・2・エクスプレス

若手ナンバー1・ベース奏者として人気を博したマクブライドのセカンド作。デビュー作はストレート・アヘッド・ジャズ作品だったが、エレクトリック・ジャズも`伝統`として継承した冒険心溢れる内容だ。
トラックリスト

01ワーリング・ダーヴィシュ
02ユースフル・ブリス
03トーンズ・フォー・ジョーンズ・ボーンズ
04イガッド
05ミヤコ
06ディヴァージェンス
07ジェイン
08ア・モーニング・ストーリー
09グルーヴ
10リトル・サンフラワー
演奏

クリスチャン・マクブライド(b)チック・コリア,ケニー・バロン(p)ジャック・デジョネット(ds)ケニー・ギャレット,ゲイリー・バーツ(as)

アンセスターズ/リニー・ロスネス -1990年代

彼女は本当に端正なピアノを弾く。ソロはもちろん、バッキングに回った時のリズムの歯切れの良さは聴いていて気持ちが良い。本作のタイトルには彼女の私的な体験と思いが込められているが、そのへんは解説を参照。真っ向から取り組んだ観のある力作だ。

トラックリスト

01ウパ・ネギーニョ
02ザ・サウンズ・アラウンド・ザ・ハウス
03インテュイション
04ジ・エイク・オブ・ジ・アブセンス
05アンセスターズ
06ライフウィッシュ
07ザ・ギフト
08チェイシング・スピリッツ

演奏

リニー・ロスネス(p)ニコラス・ペイトン(tp)クリス・ポッター(ts,ss,fl)ピーター・ワシントン(b)アル・フォスター(ds)ドン・アライアス(perc)

マイ・ジェネレーション/テオドロス・エイブリー -1990年代

若手テナー奏者のリーダー第2作。ストレート・アヘッドだったデビュー作と違い、ヒップホップ調のナンバーも加え、より多彩な内容になっている。スタンダード・バラード(4)とジャネット・ジャクソンの(10)が同居しぃているあたりは、いかにも現代の若者。

トラックリスト

01アディスアベバ
02モード・フォー・マイ・ファーザー
03マルコムのテーマ
04ラヴァー・マン
05トゥ・ジ・イースト
06ミスター・ウォンジー
07サロメ
08スフィア
09マイ・ジェネレーション
10エニータイム・エニープレイス
11イッツ・アバウト・ザット・タイム

演奏

テオドロス・エイヴリィ(ts,ss)チャールス・クレイグ(p)ロドニー・ウィテカー(b)グレゴリー・ハッチンソン(ds)(2)(3)(8)ジョン・スコフィールド,(4)(9)(11)マーク・ホイットフィールド,(6)ピーター・バーンスタイン(g)(9)クリーク・トロッター(vo) 他

バラ色の人生/ミシェル・ルグラン~ステファン・グラッペリ -1990年代

V.A. / オムニバス / ミシェル・ルグラン~ステファン・グラッペリ/バラ色の人生

フレンチ・ジャズを代表するふたりのベテランの共演盤。古いシャンソンの佳曲を、リラックスしたセッションでプレイしている。オーケストラをバックに朗々と奏でられるグラッペリのヴァイオリンがほんとうに美しい。まさに世界音楽界の至宝である。
トラックリスト

01桜んぼの実る頃
02メニルモンタンのマーチ
03ごあいさついたします
04わらの中に寝る
05去り行く君
06パリの橋の下
07パリの空の下
08バラ色の人生
09優しきフランス
10ブン
11巷の歌
12残されし恋には
13そして今は
14二つの愛
演奏

ミシェル・ルグラン(p)ステファン・グラッペリ(vn)マーク=ミシェル・ルベヴィヨン(b)ユンベルト・パグニーニ(ds)&オーケストラ

フレンズ・フォーエバー~ケニーよ永遠に/ニールス・ペデルセン -1990年代

ケニー・ドリューの長年の相棒だったペデルセンが、ケニーに捧げるアルバムをレコーディングした。ケニーの愛奏曲を中心に、感動的な内容のピアノ・トリオ・アルバムに仕上がっている。リニー・ロスネスのセンシティヴなピアノ・プレイも素晴らしい。

トラックリスト

01ハッシャ・バイ
02ケニー
03いつか王子様が
04モーツァルト“ピアノ協奏曲第21番ハ長調  K.467” (みじかくも美しく燃え)
05木の葉の子守歌
06いそしぎ
07サムタイム・アゴー
08酒とバラの日々
09フューチャー・チャイルド~フレンズ・フォーエヴァー

演奏

ニールス・ペデルセン(b)リニー・ロスネス(p)イオナス・ヨハンセン(ds)

パッショーネ/バルネ・ウイラン -1990年代

前作『ニューヨーク・ロマンス』に続く、“ロマンス三部作”の第2作。イタリアのエンリコ・ラヴァ(tp)を迎えた録音で、ラテン・ムードのある曲をメインに演奏している。(6)はパヴァロッティのレパートリー。バルネお得意の(8)は超スロー・テンポだ。

トラックリスト

01JITTERBAG WALTZ
02MY SHIP
03LINE FOR LYONS
04ESTATE
05VENETIAN RUMBA
06PASSIONE
07BEGONIA
08BESAME MUCHO
09BELLA CHAO
10I COVER THE WATERFRONT
11AL HERRAZ

演奏

バルネ・ウィラン(TS,AS,SS) エンリコ・ラヴァ(TP) アラン・ジャン=マリー(P) ジル・ナチュレル(B) フィリップ・リアラ(DS)

ザ・ニュー・スタンダード/ハービー・ハンコック -1990年代

ハンコックが15年ぶりに吹き込んだアコースティック・ジャズ・アルバム。ニルヴァーナをはじめプリンスやビートルズの曲など、ジャズから離れたところに題材を求め、それらを鮮烈なジャズに料理してしまう。音の錬金術師ぶりがとにかく凄い!

トラックリスト

01NEW YORK MINUTE
02MERCY STREET
03NORWEGIAN WOOD (THIS BIRD HAS FLOWN)
04WHEN CAN I SEE YOU
05YOU’VE GOT BAD GIRL
06LOVE IS STRONGER THAN PRIDE
07SCARBOROUGH FAIR
08THEVES IN THE TEMPLE
09ALL APOLOGIES
10MANHATTAN (ISLAND OF LIGHTS AND LOVE)
11YOUR GOLD THEETH 2

演奏

ハービー・ハンコック(p)マイケル・ブレッカー(ts,ss)ジョン・スコフィールド(g)デイヴ・ホランド(b)ジャック・デジョネット(ds,perc)ドン・アライアス(perc) 他

バルカン・コネクション/ダスコ・ゴイコビッチ -1990年代

永遠のハード・バッパー、ゴイコヴィッチが長年温めてきたオーケストラ・プロジェクトを実現させた。哀愁味にあふれたスパニッシュ・テイストの「DOBOY」が素晴らしい。バルカン地方の音楽的な響きも盛り込んだこの作品は彼ならではの一枚である。

トラックリスト

01DOBOY
02YOU’RE MY EVERYTHING
03THE BOPPER
04MANHATTAN MOOD
05BALKAN BLUE
06YOU DON’T KNOW WHAT LOVE IS
07A HANDFUL O’ SOUL
08WHY NOT YOU
09NIGHTS OF SKOPJE
10NELLA

演奏

ダスコ・ゴイコヴィッチ(TP,FLH) ジャンニ・バッソ(TS) ピーター・ミケリッチ(P) ルイジ・トラサルディ(DS) 他

アコースティック・ブギ/日野晧正~菊地雅章 -1990年代

27年ぶりに再結成された日野~菊地がコ・リーダーによるクインテット。今回のバックはアメリカのジャズメンだ。菊地が全曲作曲(2曲は日野との共作)しているからか菊地色が強い。アコースティック・ジャズとヒップホップ・リズムの理想的な“結婚”だ。

トラックリスト

01モンクス・ジレンマ
02サマー・ミスト
03ザ・ムーン・ドッグ
04ザ・ペインズ・ザ・キラー
05シェイプ・オブ・ザ・ウィンドウ
06サンプ
07スライスド・ワイルド・ポテト

演奏

日野皓正(TP) 菊地雅章(P) グレッグ・オズビー(AS) ジェイムズ・ジナス(B) ビリー・キルソン(DS)

パーカーズ・ムード/ザ・ハーグローブ~マクブライド~スコット・トリオ -1995年

ヴァーヴが誇る若手3人によるパーカー・トリビュート。パーカーとはまったく世代的に異なる彼らにも、パーカーの影響がシッカリ認められる。彼の偉大さおよび若い3人がジャズの伝統をキチンと受け継いでいる姿に改めて層の厚さを実感させられた。

トラックリスト

01クラクトヴィーセーズテーン
02パーカーズ・ムード
03マーマデューク
04スティープルチェイス
05ローラ
06デクスタリティ
07ヤードバード組曲
08レッド・クロス
09レピティション
10レアード・ベアード
11デューイ・スクェア
12カード・ボード
13エイプリル・イン・パリ
14チェイシン・ザ・バード
15ボンゴ・ビープ
16スター・アイズ

演奏

ロイ・ハーグローヴ(tp)クリスチャン・マクブライド(b)スティーヴン・スコット(p)

ゴールデン・リップス/五十嵐一生 -1990年代

日本ジャズ界若手実力派の筆頭、五十嵐の2作目のフル・アルバム。年齢(65年生まれ)のわりに落ち着き過ぎた雰囲気に、いよいよ若さの勢いが加味され、いいバランスになった。変な話だが、さほどに彼の技巧が凄いということ。コンボの結束もタイトで最高。

トラックリスト

01LIGIA
02マイ・マンズ・ゴーン・ナウ
03イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー
04シーン#1
05スウィート&ラヴリー
06ボッサ・フォー・トム
07シーン#2
08ザ・バザード・ソング
09ブルー・モンク
10キャッチ・ザ・ウィンド

演奏

五十嵐一生(TP)竹内直(TS,CL,FL)納谷嘉彦(P)俵山昌之(B)大坂昌彦(DS)(9)川島哲郎(TS)

モダン・デイ・ジャズ・ストーリー/コートニー・パイン -1990年代

ブリティッシュ・ジャズの第一人者がNYで発信した、ジャズとDJを掛け合わせたアルバム。プログラミングも2割含まれ、今の技術で70年代のムーヴメントを再編しようという試みの意欲作だ。オリジナル曲も過去の名曲に似せ、当時の雰囲気がよく伝わる。

トラックリスト

01PRELUDE – THE WATER OF LIFE
02THE 37TH CHAMBER
03DON’T ‘XPLAIN (JAZZ FLEX SLICE)
04DAH BLESSING
05IN THE GARDEN OF EDEN
06CREATION STEPPER
07AFTER THE DAMAJA
08ABSOLUTION
09EACH ONE (MUST) TEACH ONE
10THE UNKNOWN WARRIOR
11I’VE KNOWN RIVERS
12OUTRO – GUIDING LIGHT
13PRINCE OF PIECE
14DON’T ‘XPLAIN (DARK VERSION)

演奏

コートニー・パイン(SS,TS,FL) ジュリ・アレン(P,OG) チャーネット・モフェット(B) ロニー・バラージュ(DS,PERC) DJポゴ(TURNTABLE) エディ・ヘンダーソン(TP) カサンドラ・ウィルソン(VO) マーク・ホイットフィールド(G)

MR.BOW‐TIE/ロン・カーター・フィーチャリング・ゴンサロ・ルバルカバ -1990年代

日本のサムシンエルスと契約後、新たな創作活動を繰り広げるようになった巨匠ベーシストの90年代の代表作。キューバのピアニスト、ゴンサロ・ルバルカバを迎え、ジェントル&マイルドなジャズを魅せる。

トラックリスト

1. Mr. Boe Tie
2. Well You Needn’t
3. Fill In The Blanks
4. I Thought About You
5. Nearly
6. Cut And Paste
7. Stablemates
8. Wait For The Beep
9. M.S.R.P.
10. St. Thomas

演奏
Ron Carter (bass)、Gonzalo Rubalcaba (piano)、Edwin Russel (trumpet)、Javon Jackson (tenor sax)、Lewis Nash (drums)、Steve Kroon (percussion)

ラブ&ピース~トリビュート・トゥ・ホレス・シルバー/ディー・ディー・ブリッジウォーター -1990年代

実力の凄さは語られても、なかなかジャズ界の話題の的になるような作品に恵まれなかったディー・ディー(45歳)の決定打だ。作詞作曲はファンキー・ピアノのキング、ホレス・シルヴァー。ホレスが(2)(9)、オルガンの大御所スミスが(8)(12)で参加。最高最高。

トラックリスト

01パミット・ミー・トゥ・イントロデュース・ユー・トゥ・ユアセルフ
02ニカの夢
03トーキョー・ブルース
04プリティ・アイズ
05聖ヴァイタスの踊り
06ユー・ハプンド・マイ・ウェイ
07ソウルヴィル
08フィルシー・マクナスティ
09ソング・フォー・マイ・ファーザー
10ドゥードリン
11ロンリー・ウーマン
12ザ・ジョディ・グラインド
13ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ

演奏

ディー・ディー・ブリッジウォーター(vo)ホレス・シルヴァー,ティエリ・エリーズ(p)ジミー・スミス(og)ステファン・ベルモンド(tp)ライオネル・ベルモンド(ts)アイン・ヴァン・ドゥ・ゲイン(b)アンドレ・デデ・チェカレッリ(ds)

カテゴリ別

カテゴリー アーカイブ
Translate »