20世紀ジャズ名盤の全て

カータリアン・ファッション/ジェームス・カーター -1990年代

本作は、ジェームス・カーターが1998年ニューヨークにて録音したアトランティック第3弾アルバム。強烈な管楽器アンサンブルとファンキーなオルガン。前衛的手法からメロディアスなバラードまで、独自の美意識で彩られた作品。(C)RS

【収録曲】
1. リアンモ
2. ダウン・トゥ・ザ・リヴァー
3. ドンズ・アイディア
4. スカル・グラビン
5. オデッセイ
6. トラブル・イン・ザ・ワールド
7. エスケイプ・フロム・ビザーロ・ワールド
8. フリスコ・フォリーズ
9. ロックジョーズ・ラメント
10. イン・カータリアン・ファッション

【演奏者】

ジェームス・カーター (ts)
ドワイト・アダムス (tp)
キャシアス・リッチモンド (as)
クレイグ・テイボーン (org)
ジャリブ・シャヒド (b)
タニ・タバル (ds)
ヘンリー・バトラー (org)
ケヴィン・カーター (g)
レナード・キング (ds)
カシアス・リッチモンド (as)
サイラス・チェスナット (org)
スティーヴ・カービー (b)
アルヴェスター・ガーネット (ds)

【録音】
1998年 ニューヨークにて

カンザス・シティ~オリジナル・サウンドトラック -1990年代

30年代のカンザス・シティを舞台にしたロバート・アルトマン監督の同名映画サントラ。当時活躍していたのはカウント・ベイシーらだが、そうした先輩たちのジャズを現代のミュージシャンたちが果敢に演奏している点がききどころ。顔ぶれに圧倒される。

トラックリスト

01ブルース・イン・ザ・ダーク
02モートン・スウィング
03アイ・サレンダー・ディア
04クィア・ノーションズ
05ララバイ・オブ・ザ・リーヴス
06アイ・レフト・マイ・ベイビー
07ヤー・マン
08フロッギー・ボトム
09ソリテュード
10ペイジン・ザ・デヴィル
11ラファイエット
12ソリテュード

演奏

クリスチャン・マクブライド,ロン・カーター(b)ニコラス・ペイトン(tp)ジョシュア・レッドマン(ts)ジェイムス・カーター(ts,brs)ジェリ・アレン(p)マーク・ホイットフィールド(g)ケヴィン・マホガニー(vo)他

ジュラシック クラッシック/ジェームス・カーター -1990年代

豪快に咆哮しまくるジェームズ・カーター。

凄不思議なことに、あれだけ吹きまくりの《A列車で行こう》を聴いても、ウルサイという感じは全くせず、むしろとても爽快な気分になれた。これでもか、と吹きたい放題に吹きまくる彼のブロウは、たとえば同じ長尺ソロでも、コルトレーンの「内へ内へ」と向かってゆく、ある種の息苦しさとは対極の、開けっぴろげに「外へ外へ」と向かってゆく開放感を感じたからなのかもしれない。迷いの無い彼のサックスは、突き抜けた感じがし、清々しい感じさえした。ピアノのクレイグ・ティーボーンも、破茶滅茶っぷりも爽快だ。あるときはセシル・テイラー風だったり、またあるときはマッコイ・タイナー風だったりと、先人のスタイルを自在に行き来し、荒削りながらも威勢よくはっちゃけているところに好感が持てる。ブッ飛んだカーターのテナーには、これぐらい元気なピアノじゃないと面白くない。
あのサックス相手に、大人しいピアノでは、演奏が白けてしまう。テーマのメロディは無くとも、すぐに原曲が思い浮かぶ《アウト・オブ・ノーホェア》は、元気一杯で明るく爽やかな演奏。

《エピストロフィ》、《アスク・ミー・ナウ》と、モンクの曲を2曲も取り上げているのも嬉しい。そういえば、このアルバムは選曲が良いことに気が付く。つまり、《アウト・オブ・ノーホェア》を除けば、ジャズマンが作曲したナンバーで占められているし、そのどれもが、名曲ばかりなのだ。《A列車》のビリー・ストレイホーンをはじめ、コルトレーンに、クリフォード・ブラウン、そしてロリンズの《オレオ》も取り上げられているので、彼らのファンにとっては、たまらない人選、選曲といえる。ラストの素っ頓狂な音の跳躍を見せる《オレオ》が、お下劣一歩手前のユーモアがあって楽しい。凄まじいほどのテクニックと、聴き手を爽快な気分にさせる、元気一杯なこのアルバムの頃のジェームス・カーターが私は大好きだ。

最近は、妙に落ち着いた感じがしないでもないが。

?album data

JURASSIC CLASSICS (Diw)
– James Carter

1.Take The “A” Train
2.Out Of Nowhere
3.Epistrophy
4.Ask Me Now
5.Equinox
6.Sandu
7.Oleo

James Carter (ts,as,ss)
Claig Taborn (p)
Jaribu Shahid (b)
Tani Tabbal (ds)

1994/04/16-17

J.C.オン・ザ・セット/ジェームス・カーター -1990年代

ジョシュアと並ぶサックスの逸材、カーターのリーダー・デビュー作。ものすごい技巧を駆使したフレーズをユーモアを交えて吹き散らす様は痛快そのもの。最近のジャズマンには珍しいヤバいムードも魅力だ。

 

アーティスト:ジェイムス・カーター(as,ts,bs)クレイグ・テイボーン(p)ジャリブ・シャヒド(b)タニ・タバル(ds)

 

収録曲:

01JC・オン・ザ・セット
02ベイビー・カール・ブルース
03ウォリード・アンド・ブルー
04ブルース・フォー・ア・ノウマディック・プリンセス
05キャラヴァン
06アワ・オブ・パーティング
07ルナティック
08ソフィスティケイテッド・レディ

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