20世紀ジャズ名盤の全て

ジス・イズ・ジス/ウェザー・リポート -1980年代

当グループ15年目で16作目にして最後の作品となった。ジョー・ザビヌルの音楽性が前面に出てきて、グループとしての進歩は終わった観もなくもないが、WRとしての結束や音楽観はやはり最後まで貫かれている。

 

アーティスト:ジョー・ザビヌル(KEY) ウェイン・ショーター(SS,TS) ヴィクター・ベイリー(B) ミノ・シネル(PERC) カルロス・サンタナ(G) (1)~(5)(7)(8)ピーター・アースキン,(6)オマー・ハキム(DS) マーヴァ・バーンズ,コーリン・コイル,シダー・ギャレット,ダリル・フィネス(VO)

 

収録曲:

01THIS IS THIS
02FACE THE FIRE
03I’LL NEVER FORGET YOU (DEDICATED TO THE MEMORY OF MY PARENTS)
04JUNGLE STUFF, PART 1
05MAN WITH THE COPPER FINGERS
06CONSEQUENTLY
07UPDATE
08CHINA BLUES

〈録音〉
1985年12月~1986年1月

ラウンド・ミッドナイト~オリジナル・サウンドトラック/ハービー・ハンコック -1980年代

ハンコックは『欲望』など多くの映画音楽をこなしている。本作はデクスター・ゴードン主演映画のサウンド・トラックで、本来映画映像と共に楽しむべき音楽なのだが、音だけを聴いても充分に鑑賞価値のある内容だ。

 

アーティスト: ハービー・ハンコック,シダー・ウォルトン(P) ロン・カーター,ピエール・ミシェロ(B) ビリー・ヒギンズ,トニー・ウィリアムス(DS) ボビー・マクファーリン,ロネット・マッキー(VO) デクスター・ゴードン,ウェイン・ショーター(TS) チェット・ベイカー(VO,TP) ジョン・マクラフリン(G) フレディ・ハバード(TP) ボビー・ハッチャーソン(VIB)

 

収録曲:

01ラウンド・ミッドナイト
02身も心も
03ベランジェールズ・ナイトメア
04フェア・ウェザー
05ウナ・ノーチェ・コン・フランシス
06ザ・ピーコックス
07ハウ・ロング・ハズ・ディス・ビーン・ゴーイング・オン?
08リズマニング
09スティル・タイム
10ミニュイ・オ・シャンゼリゼ
11チャンズ・ソング (ネヴァー・セッド)

〈録音〉
1985年1月、8月

トランス・ブルー/日野皓正 -1980年代

フュージョンで人気沸騰だった日野が4ビートに戻ってきた記念碑的作品。ストリングスをバックに有名スタンダードのバラードに取り組んだ意欲作だ。日野の深みのある表現といぶし銀の音色は圧倒的な迫力すら感じる。

 

アーティスト:日野皓正(COR) グラディ・テイト(DS) エディ・ゴメス(B) ケニー・カークランド(P) ジム・ホール(G)

 

収録曲:

01MY FUNNY VALENTINE
02ALONE, ALONE AND ALONE
03BLACK ORPHEUS
04MY ONE AND ONLY LOVE
05GREEN SLEEVES
06BUT BEAUTIFUL
07NATURE BOY
08HOLD MY HAND
09LUSH LIFE

〈録音〉
1984年、1985年

アフリカン・フラワー/ジェームス・ニュートン -1985年

ニュートンは70年代に登場したフルートの新星で、本作で一躍注目を集めた。バイオリンやバイブを加えたユニークな編成とアレンジで、有名なエリントン・ナンバーに新鮮な息吹を与え、現代風に蘇っている。

 

アーティスト:ジェイムス・ニュートン(fl)オル・ダラ(cor)アーサー・ブライス(as)ジョン・ブレイク(vn)ローランド・ハナ(p)リック・ロージー(b)ビリー・ハート(ds)

 

収録曲:

01黒と茶の幻想
02ヴァージン・ジャングル
03ストレンジ・フィーリング
04アフリカン・フラワー
05コットンテイル
06ソフィスティケイテッド・レディ
07パッション・フラワー

〈録音〉
1985年

ラウンド・ミッドナイト/宮沢昭 -1985年

骨太で豪快でゴツゴツした印象もある宮沢昭のテナーが八木正生の名アレンジによって、センチメンタルに流されることなく、またムード・テナーに陥ることもなく、ジャジーで甘美なバラードを紡いだ名盤に。

 

アーティスト:宮沢昭(TS) 弘勢憲二(P) 池田芳夫(B) 小津昌彦(DS) 玉野ストリングス

 

収録曲:

01MY ONE AND ONLY LOVE
02IN A SENTIMENTAL MOOD
03POOR BUTTERFLY
04I CAN’T GET STARTED
05‘ROUND MIDNIGHT
06BODY AND SOUL
07PLELUDE TO A KISS
08POLCA DOTS AND MOON BEAMS

〈録音〉
1985年

シングズ・バラード/ローズマリー・クルーニー -1985年

好録音でオーディオファンからも人気のある名盤だ。じっくりと歌いこんだ深い味わいがあるバラードの名唱集。艶やかな美声で、歌心にあふれる表情で、しっとりと情感をにじませる歌いっぷりに円熟の境地を聴く。

 

アーティスト:ローズマリー・クルーニー(vo) ウォーレン・バシェ(cor)スコット・ハミルトン(ts)エド・ビッカート(g) ジョン・オッド(p)チャック・イスラエル(b)ジェイク・ハナ(ds)

 

収録曲:

01サンクス・フォー・ザ・メモリー
02ヒアズ・ザット・レイニー・デイ
03いそしぎ
04バークレー・スクエアのナイチンゲール
05ビウィッチド
06酒とバラの日々
07イージー・リヴィング
08スプリング・イズ・ヒア
09ホワイ・シュドント・アイ
10イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド

〈録音〉
1985年

サムシング・トゥ・リメンバー/マキシン・サリバン&スコット・ハミルトン -1985年

サリバンは11年生まれで37年に初録音をおこなっている大ベテランで、54年生まれのハミルトンとは親子ほど歳が離れているが夫婦のように息がピッタリ。本作は初来日の折に日本で録音した置き土産的作品。

 

アーティスト:マキシン・サリヴァン(vo)スコット・ハミルトン(ts)ジョン・バンチ(p)クリス・フローリー(g)フィル・フラニガン(b)チャック・リッグス(ds)

 

収録曲:

01ユー・ワー・ミーント・フォー・ミー
02アイ・ソウト・アバウト・ユー
03グッディ・グッディ
04サムシング・トゥ・リメンバー
05苦しみを夢にかくして
06ユー・アー・ア・ラッキー・ガイ
07ジョージア・オン・マイ・マインド
08バイ・マイセルフ
09アイ・ゴッタ・ライト・トゥ・シング・ザ・ブルース
10ジャスト・ワン・オブ・ゾーズ・シングズ
11ヒーズ・ファニー・ザット・ウェイ

〈録音〉
1985年

アトランティス/ウェイン・ショーター -1985年

ウェザー・リポート解散直前に録音したショーターのリーダー作。すでにウェザー・リポートと彼の考える音楽の方向性に大きな違いを感じさせる。いつもながらの美音で透明感あるソプラノ・サックスは魅力だ。

 

アーティスト:ウェイン・ショーター(ss,ts)ジム・ウォーカー(fl,picc)ヤロン・ガーショフスキー,ミチコ・ヒル(p)ラリー・クライン(b)アレヤンドロ・アクーニャ(ds,perc) 他

 

収録曲:

01ENDANGERED SPECIES
02THE THREE MARIAS
03THE LAST SILK HAT
04WHEN YOU DREAM
05WHO GOES THERE
06ATLANTIS
07SHERE KHAN, THE TIGER
08CRIANCAS
09ON THE EVE OF DEPARTURE

〈録音〉
1985年

ボーカリーズ/マンハッタン・トランスファー -1985年

ポピュラー界でも人気が高かった同グループが久々にジャズのみを追求した大傑作だ。彼らの原点であるジャズ・アドリブのボーカリーズに再挑戦し、以前にもまして大成果を挙げた。超人的なテクニックには只々唖然。

 

アーティスト:ティム・ハウザー、アラン・ポール、ジャニス・シーゲル、シェリル・ベンティーン(vo)

 

収録曲:

01ザッツ・キラー・ジョー
02ランボー
03エアージン2
04トゥ・ユー
05ミート・ベニー・ベイリー
06アナザー・ナイト・イン・チュニジア
07レイズ・ロックハウス
08ブリー・ブロップ・ブルース
09オー・イエス、アイ・リメンバー・クリフォード
10シング・ジョイ・スプリング
11ムーヴ

〈録音〉
1985年

Jムード/ウィントン・マルサリス -1980年代

クインテットからカルテットに縮小した彼のグループの第1作目。自己の音楽を追及するにはワン・ホーンのほうが適していると考えたからだろう。確かにマルサリスの音楽性が明瞭になり、充実のソロが堪能できる。

 

アーティスト:ウィントン・マルサリス(TP)マーカス・ロバーツ(P)ボブ・ハースト(B)ジェフ・ワッツ(DS)

 

収録曲:

01J MOOD
02PRESENCE THAT LAMENT BRINGS
03INSANE ASYLUM
04SKAIN’S DOMAIN
05MELODIQUE
06AFTER
07MUCH LATER

〈録音〉
1985年

ピアニズム/ミシェル・ペトルチアーニ -1980年代

チャールズ・ロイドのグループに在籍中、ペトルチアーニが録音したブルーノートにおけるリーダー第1作が本作だ。三者一体になった緻密なトリオ演奏は80~90年代のピアノ・トリオのあるべき方向性を示すものだ。

 

アーティスト:ミシェル・ペトルチアーニ(p)バレ・ダニエルソン(b)エリオット・ジグムンド(ds)

 

収録曲:

01ザ・プレイヤー
02アワ・チューン
03フェイシズ・フェイス
04ナイト・アンド・デイ
05ヒアズ・ザット・レイニー・デイ
06レジーナ

〈録音〉
1985年

ソングX/パット・メセニー&オーネット・コールマン -1980年代

『80/81』や『リジョイシング』などでオーネット・コールマンの曲を取り上げ、彼に傾倒していたメセニーの長年の夢が成就し共演できたのが本作だ。さすがにこの共演は人気を博し、世界ツアーまでおこなった。

 

アーティスト:パット・メセニー(g)オーネット・コールマン(as)チャーリー・ヘイデン(b)ジャック・デジョネット,デナード・コールマン(ds)

 

収録曲:

01ソングX
02モブ・ジョブ
03人類の危機
04ヴィデオ・ゲームズ
05キャサリン・グレイ
06三角法
07ソングX・デュオ
08ロング・タイム・ノー・シー

〈録音〉
1985年

マイ・スタンダード/ポール・ブレイ -1980年代

フリー・ジャズの中でもなんかイン部類に入ったポール・ブレイだったが、本作あたりから、叙情的で耽美的なスタイルに変身した。本作はジャズの有名曲を取り上げ、自然体でわかりやすさに挑んだような雰囲気がある。

 

アーティスト:ポール・ブレイ(p)イェスパー・ルンゴー(b)ビリー・ハート(ds)

 

収録曲:

01アイム・グラド・ゼアズ・ユー
02サンタが町にやってきた
03ラヴァー・マン
04オール・ザ・シングス・ユー・アー
05ロング・アゴー・アンド・ファラウェイ
06ブラック・アンド・ブルー
07ハウ・ロング・ハズ・ジス・ビーン・ゴーイング・オン
08A.R.B
09ブルース・ワルツ
10アイ・ウイッシュ・アイ・ニュー
11イフ・アイム・ラッキー
12ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
13言い出しかねて
14テーマ
15ベッキイ
16ボリビア・ブルース
17グッドバイ

〈録音〉
1985年

マイ・ファニー・バレンタイン/マンハッタン・ジャズ・クインテット -1985年

当グループの第3作目だけに、グループとしてのまとまりも増し破綻がない。スタンダードが中心でフロントの溌剌としたプレイが印象に残る。ベースがエディ・ゴメスに代わり、より強靭なリズム陣になった。

 

ルー・ソロフ(TP) ジョージ・ヤング(TS) デビッド・マシューズ(P) エディ・ゴメス(B) スティーブ・ガッド(DS)

 

収録曲:

01MR.PC
02‘ROUND MIDNIGHT
03ON A CLEAR DAY (YOU CAN SEE FOREVER)
04MY FUNNY VALENTINE
05NEW YORK STATE OF MIND
06S.U.BLUES

〈録音〉
1985年

トランペット伝説/フレディ・ハバード~ウディ・ショウ -1980年代

ハバードとショウは6歳しか違わないので同世代と言える。彼らに影響を与えたジャズの偉大なるトランぺッターたちに捧げた曲で構成されたトレビュート作品。個性的なふたりの丁々発止のインタープレイが魅力だ。

 

アーティスト:フレディ・ハバード(TP,FLH) ウディ・ショウ(TP) 他

 

収録曲:

01サンドゥ (クリフォード・ブラウンに捧ぐ)
02バッパレイション (ファッツ・ナヴァロに捧ぐ)
03ラメント・フォー・ブッカー (ブッカー・リトルに捧ぐ)
04ハブ・トーンズ
05月の砂漠 (リー・モーガンに捧ぐ)
06バラッド・フォー・ウディ
07ロータス・ブロッサム (ケニー・ドーハムに捧ぐ)

〈録音〉
1985年

エルビン・ジョーンズ・ジャズ・マシーン・ライブ・アット・ピット・イン/エルビン・ジョーンズ -1980年代

エルビンはジャズ・ドラムスの新たなスタイルを築いた名ドラマーで、コルトレーンの音楽を継承しつつ、自己の音楽を構築した偉大な音楽家だ。日本ビイキということもあって、来日ライブでは一層パワフルだ。

 

アーティスト:エルヴィン・ジョーンズ(DS)ソニー・フォーチュン(TS,FL)バット・ラバーベラ(TS,SS)辛島文雄(P)リチャード・ディヴィス(B)

 

収録曲:

01GEORGE AND ME
02SHINJITSU
03MY ONE AND ONLY LOVE
04ZANGE
05E.J.BLUES

〈録音〉
1985年8月1日

ザ・ソロ・アルバム/ソニー・ロリンズ -1985年

豪快かつメロディアス、自由自在なスタイルを持つロリンズがNY近代美術館で1時間以上に渡りテナー1本で観客を魅了した貴重なドキュメント。まさに快挙といえる出来事で並のテナーマンには到底真似できない。

 

アーティスト:ソニー・ロリンズ(ts)

 

収録曲:

01ソロスコープ

02同パート2

〈録音〉
1985年

トーキョー・ディティング/渡辺貞夫 -1980年代

『パーカーズ・ムード』と同一メンバーによるスタジオ録音で、やはりストレート・アヘッドにジャズを奏でる。フュージョンを忘れ、4ビートやボサノバに真摯に取り組み、エキサイティングなナベサダは流石と再認識。

 

アーティスト:渡辺貞夫(AS) ジェイムス・ウィリアムス(P) チャーネット・モフェット(B) ジェフ・ワッツ(DS)

 

収録曲:

01TOKYO DATING
02ECHO
03NIGHT PIECE
04HIP WALK
05PAGLIACCI
06A CHILD IS BORN
07DINDI
08SONG OF THE JET
09LOVE SONG

〈録音〉
1985年7月

パーカーズ・ムード/渡辺貞夫 -1980年代

パーカーから絶大な影響を受けたナベサダの2枚目のパーカー・トリビュート作品。フュージョンもいいが、やはりバップを演るナベサダは水を得た魚のように元気溌剌。音楽する喜びが伝わってくる感動のライブ。

 

アーティスト:渡辺貞夫(AS) ジェイムス・ウィリアムス(P) チャーネット・モフェット(B) ジェフ・ワッツ(DS)

 

収録曲:

01STELLA BY STARLIGHT
02EVERYTHING HAPPENS TO ME
03LAMENT
04BILLY’S BOUNCE
05I THOUGHT ABOUT YOU
06PARKER’S MOOD
07BIRD OF PARADISE
08BEAUTIFUL LOVE

〈録音〉
1985年7月

キーズ・トゥ・ザ・シティ/マルグリュー・ミラー -1980年代

JMで腕を磨き、新人というより中堅所に達しての初リーダー作だ。マッコイ・タイナーの影響が顕著にうかがえる力強いタッチと、現代的なハーモニーとの調和が最大の魅力で、スケールの大きな演奏が聴き手を魅了する。

 

アーティスト:マルグリュー・ミラー(p) アイラ・コールマン(b) マービン・スミッティ・スミス(ds)

 

収録曲:

01ソング・フォー・ターネル
02イナー・アージ
03エブリタイム・ウィ・セイ・グッバイ
04プロメシアン
05マイルストーンズ
06ポートレイト・オブ・ア・マウンテン
07ソーズ・ラン
08ウォーム・バレー

〈録音〉
1985年

フォーリン・イントリーグ/トニー・ウィリアムス -1980年代

86年に初めて自己のレギュラー・グループを持つことになるトニーだが、本作はその前年に結成したスペシャル・グループによる録音。ダイナミックかつシャープなトニーのドラムスプレイは迫力充分。まさに白眉だ。

 

アーティスト:トニー・ウィリアムス(DS) ウォーレス・ルーニー(TP) ドナルド・ハリソン(AS) ボビー・ハッチャーソン(VIB) マルグリュー・ミラー(P) ロン・カーター(B)

 

収録曲:

01フォーリン・イントリーグ
02マイ・ミッシェル
03ライフ・オブ・ザ・パーティ
04テイキン・マイ・タイム
05クリアーウェイズ
06シスター・シェリル
07アーボリータム

〈録音〉
1985年

星影のステラ/キース・ギャレット -1980年代

スタンダードを演奏するために結成したトリオで、手垢まみれになったスタンダードに新たな解釈を加え新鮮な魅力を引き出すという大きな成果を上げた。本作はライブとはいえ、緻密な演奏で同トリオ初期の代表作。

 

アーティスト:キース・ジャレット(P) ゲイリー・ピーコック(B) ジャック・ディジョネット(DS)

 

収録曲:

01STELLA BY STARLIGHT
02THE WRONG BLUES
03FALLING IN LOVE WITH LOVE
04TOO YOUNG TO GO STEADY
05THE WAY YOU LOOK TONIGHT
06THE OLD COUNTRY

〈録音〉
1985年

アウト・オブ・ザ・ブルー/OTB -1980年代

新生ブルーノートではオーディションによって新人発掘を行った。勝ち抜いた者に録音機会を与えるプロジェクトだが、その成果の第一弾が本作だ。新人だけに意欲的で若々しく溌剌とした演奏が大いに魅力だ。

 

アーティスト:マイケル・モスマン(tp,flh) ケニー・ギャレット(as) ラルフ・ボーエン(ts) ハリー・ピケンズ(p) ボブ・ハースト(b) ラルフ・ピーターソン(ds)

 

収録曲:

01RH・ファクター
02イースタン・ラヴ・ヴィレッジ
03アウトプット
04リユナイテッド
05ギット・イン・ゼア
06ブルー・ヒューズ
07OTB

〈録音〉
1985年

オータム・イン・ニューヨーク/辛島文雄 -1980年代

辛島の透明感溢れるひたすら美しいピアニズムを味わうにはうってつけのソロ・ピアノ作。同年に同じソロの『エトランゼ』も残し、その10年後には『ア・ビューティフル・トゥモロウ・ソング』で再び美的世界を提示した。

 

アーティスト:辛島文雄(p)

 

収録曲:

01ハウ・インセンシティヴ
02スプリング・イズ・ヒア
03夜は千の目をもつ
04ゼア・イズ・ノー・グレイター・ラヴ
05イージー・リヴィング
06星影のステラ
07オータム・イン・ニューヨーク
08マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ
09ジン

〈録音〉
1985年

ベース・ディザイアーズ/マーク・ジョンソン・ベース・デザイアーズ -1980年代

ビル・エバンス・トリオ最後のベーシスト、マーク・ジョンソンが新たな一歩として踏み出したのがベース・ディザイアーズ。短命に終わったのが惜しまれるが、アグレッシブな若さ溢れる演奏が魅力だった。

 

アーティスト:マーク・ジョンソン(B) ジョン・スコフィールド(G) ビル・フリゼール(G,G-SYN) ピーター・アースキン(DS)

 

収録曲:

01SAMURAI HEE – HAW
02RESOLUTION
03BLACK IS THE COLOR OF MY TRUE LOVER’S HAIR
04BASS DESIRES
05A WISHING DOLL
06MOJO HIGHWAY
07THANKS AGAIN

〈録音〉
1985年

エレガント・イブニング/ジョージ・シアリング&メル・トーメ -1980年代

当時はシアリングもトーメもコンコードの看板スターだった。ふたりの共演はグラミー賞を2度も受賞するほど息もぴったりでコンビで7枚の作品を残している。トーメ円熟の歌唱は何度目かの絶頂期と思えるほどだ。

 

アーティスト:メル・トーメ(vo) ジョージ・シアリング(p)

 

収録曲:

01アイル・ビー・シーイング・ユー
02ムーン・メドレー〔ラブ・アンド・ザ・ムーン/オー、ユー・クレイジー・ムーン/ノー・ムーン・アット・オール〕
03アフター・ザ・ワルツ・イズ・オーヴァー
04ディス・タイム・ザ・ドリームス・オン・ミー
05ラスト・ナイト、ホエン・ウィ・ワー・ヤング
06ユー・チェンジド・マイ・ライフ
07ドリーム・メドレー〔アイ・ハド・ザ・クレージスト・ドリーム/ダーン・ザット・ドリーム〕
08ブリック・フェア
09マイ・フーリッシュ・ハート
10ユー・アー・ドライビング・ミークレイジー

〈録音〉
1985年

イッツ・アバウト・タイム/マッコイ・タイナー&ジャッキー・マクリーン -1980年代

タイナーもマクリーンも旧ブルーノートでは看板スターだったが、意外にも共演作は一枚だけだった。お互いに大スターとなってからの競演は本作が初めて。それでも気心の知れた仲間のような雰囲気が漂う。

 

アーティスト:マツコイ・タイナー(P) ジャッキー・マクリーン(AS) ジョン・ファディス(TP) ロン・カーター,マーカス・ミラー(B) アル・フォスター(DS) スティーヴ・ソーントン(PERC)

 

収録曲:

01スパー・オブ・ザ・モーメント
02ユー・トート・マイ・ハート・トゥ・シング
03イッツ・アバウト・タイム
04ヒップ・トゥ
05ノー・フラワーズ・プリーズ
06トラヴェリン

〈録音〉
1985年

アート・ブレイキー&J.M./ライブ・アット・スイート・ベイジル -1980年代

いつの時代もJMは新人育成のための道場的役割を果たし、多くのニュースターを輩出した。本作でもフロントを務めるブランチャードとハリソンが溌剌としたプレイを披露し、将来への期待を抱かせた。

 

アーティスト:アート・ブレイキー(DS) テレンス・ブランチャード(TP) ドナルド・ハリソン(AS) ジャン・トゥーサン(TS) マルグリュー・ミラー(P) ロニー・プラキシコ(B)

 

収録曲:

01JODI
02BLUES MARCH
03MR.BABE
04MOANIN’

〈録音〉
1985年3月24日

枯葉/マンハッタン・ジャズ・クインテット -1980年代

当グループの第2作目。数えきれないほどの名演がある有名ジャズ・ナンバーをモフェット、ガッドという強力、ハイテクニックのリズムによって新鮮な魅力を引き出すところがウリだった。温故知新的名演だ。

 

アーティスト:ルー・ソロフ(TP) ジョージ・ヤング(TS) デビッド・マシューズ(P) チャーネット・モフェット(B) スティーブ・ガッド(DS)

 

収録曲:

01JORDU
02RECADO BOSSA NOVA
03CONFIRMATION
04AUTUMN LEAVES
05MOOD PIECE

〈録音〉
1985年

ホワイ・ノット/ミシェル・カミロ -1980年代

カミロはドミニカ共和国生まれで、ラテンの血はジャズ界では魅力になりこそすれ、足を引っ張ることはない。彼もまた、チック・コリアやホレス・シルバーのように、ドミニカの血がピアノ・プレイに魅力を添えている。

 

アーティスト:ミシェル・カミロ(P) ルー・ソロフ(TP) クリス・ハンター(AS,TS) アンソニー・ジャクソン(B) デイヴ・ウェックル(DS) サミー・フィガロア,グアリオネス・アキーノ(PERC)

 

収録曲:

01JUST KIDDIN’
02HELLO AND GOODBYE
03THINKING OF YOU
04WHY NOT?
05NOT YET
06SUITE SANDRINE PART 5

〈録音〉
1985年

ワン・ナイト・ウィズ・ブルーノートVol.1 -1980年代

85年にブルーノート・レーベルが復活をとげ、新生ブルーノートの方向性を知るオムニバス的内容だ。新旧のオール・スターが溌剌としたプレイで、新しい活動と時代を感じさせる瑞々しい演奏の数々が魅力だ。

 

アーティスト:ハービー・ハンコック(p)ロン・カーター(b)トニー・ウィリアムス(ds)フレディ・ハバード(tp)ジョー・ヘンダーソン(ts)ボビー・ハッチャーソン(vib)ジェームス・ニュートン(fl)

 

収録曲:

01カンタロープ・アイランド
02リコーダ・ミー
03リトルB’sポエム
04ブーケ
05ハット・アンド・ベアード

〈録音〉
1985年2月22日

アズ・イフ/佐藤允彦 -1980年代

スティーブ・ガッド、エディ・ゴメスという強力なバックを得て、佐藤の高度な音楽性が遺憾なく発揮された名盤。中でもビル・エバンスゆかりの曲では単なるトリビュートに留まることなく新たな魅力を引き出している。

 

アーティスト:佐藤允彦(p) エディ・ゴメス(b)スティーブ・ガッド(ds)

 

収録曲:

01CAJUPUT TRIP
02WALTZ FOR DEBBY
03NARDIS
04DEAD END
05HOW MY HEART SINGS
06AS IF…
07MY FOOLISH HEART
08ISRAEL

〈録音〉
1985年

オーラ/マイルス・デイビス -1980年代

つねにジャズ界をリードし続けたマイルスだが、往年の牽引者的立場ではなくなったものの、ワン&オンリーの世界を築き、聴き手を魅了するのは帝王の名に相応しいものだ。デンマーク録音で久々のオーケストラ作品。

 

アーティスト:マイルス・デイヴィス(tp)パレ・ミケルボルグ(tp,arr,指揮)ジョン・マクラフリン(g)ヴィンス・ウィルバーン(ds)マリリン・マズール(perc)ニールス・ペデルセン(b)他

 

収録曲:

01INTRO
02WHITE
03YELLOW
04ORANGE
05RED
06GREEN
07BLUE
08ELECTRIC RED
09INDIGO
10VIOLET

〈録音〉
1985年

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